花々に囲まれた村のリタと仲間たち

TENWATA / A GENTLE FANTASY

ここにいるだけで、
いいんだよ。

転生してまで
私なんかと
言わないで

自分を責めてしまうあなたに届けたい、
エルフと仲間たちの物語。

リタたちに会いにいく
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01 / STORY

生まれ変わっても、
変わらなかった口癖。

「大丈夫です」
本当は休みたくても、そう答えてしまう。

前の人生で、自分の気持ちを言えなかったリタ。
エルフとして生まれ変わっても、
「私なんか」という口癖はついてきた。

森での出会い。村での暮らし。
隣にいてくれる人の、何気ないひと言。

少しずつ、自分にもやさしくなれる。
そんな物語を、あなたへ。

森の木漏れ日を見上げるリタ
軒下で寄り添うリタとカヤ
言葉にならない日も、隣に。
花々と水路のある静かな村

湯気の向こうに、
あなたの席がある。

02 / CHARACTERS

この世界で、出会う人。

名前を選ぶと、仲間たちを紹介します。

リタ
RITA

リタ

「私なんか」が口癖のエルフ。休みたい気持ちを言えないまま、異世界で新しい日々を始める。

食卓で手を見つめるリタ

A SMALL LIGHT

頑張れない日にも、
物語は、そばにいる。

かっこよく変わらなくても。
すぐに強くなれなくても。

リタたちの日々が、
少しほっとする時間になれたら。

04 / READ & LISTEN

リタの物語は、ここから。

READ THE OPENING第1話「休みたい」 冒頭を読む

「たかが三つの誤字で、チーム全員に迷惑がかかった」

課長の声は、大きくなかった。

夜の会議室。白い蛍光灯。
机の上に、わたしの作った資料が置いてある。
赤いペンの丸が、三つ。

「明日の朝いちばんの会議で使うから。今日中に直して」
「はい。すみません」

課長が、少しだけ顔を上げた。

「……大丈夫か?」

「大丈夫です。すぐ直します」

考える前に、口が答えていた。

*

席に戻ると、フロアの明かりは半分消えていた。
みんな、もう帰っている。

赤い丸を、ひとつずつ直した。
三つ直して、それから、一枚目から全部読み直した。
ほかにも、あるかもしれない。
まだ、見落としがあるかもしれない。

――三つも。
――何回も見たのに。なんで、こんなこともできないの。

頭の中で、声がしている。
その声に追いかけられるように、また一枚目に戻る。

左手で肩をもみながら、画面の字を追った。
首を回すと、ごきっと鳴った。

パソコンの右下の時計は、十時四十分。
今日も、シャワーだけだな。

本当は、お風呂が好きだ。
熱めのお湯に、肩までつかる。
何も考えないで、ぼうっとする。
その時間が、いちばん好きだ。

火曜日に、ちょっといい入浴剤を買った。
ゆずの香りのやつ。
洗面所の棚に置いたまま、まだ封も切っていない。

金曜日に使おう。金曜日なら、ゆっくり入れるはず。

第1話の冒頭より

耳を傾ける、もうひとつの楽しみ方。

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